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ここでは、KEIRUを通して知ったことや、経験したことなどを
ご紹介していきます。

一番新しい書き込みが、一番上になっています。
最初から順番に読んでみたい方は↓ここからどうぞ。(*^-^*)

過去の『あれこれ・・・』のリストへ(^-^)/




病院での盲導犬の受け入れ

3/11/'01up!

以前の「あれこれ」に、KEIRUとお見舞いに行った話を書きましたが、
今回は、患者として病院へ行った時の話になります。

山本くんは、目が悪くなって手術を繰り返していた時期がありましたが、
ここの所、大きな病院にお世話になることもなくいました。
せいぜい、歯医者さんに通ったり、風邪をひいて近所の内科にかかるくらいでした。
ところが、近所の病院から、大学病院への紹介状を渡されることになったのです。
KEIRUが来てからも、はじめての大学病院への通院となります。
山本くんから、KEIRUをどうしようか・・・との相談がありました。
私がKEIRUを預かっているのが良いのか、思いきって一緒に行くのが
良いのか・・・悩みました。
そして、最終的には、病院に事前に電話してみることにしました。

山本くんが電話したのですが、病院側は、いつごろ来るのか?などと
細かく聞いてきた様でした。そして、玄関の受付に来てください。などと
指示したそうです。
幸い、山本くんの通院日が、私の休みの日と重なったので、付いていくことが
できました。
病院へ着いて、指示された受付へ行くと、一人の女性が駆け寄ってきました。
「山本さんですか?」と。
山本くんが通院する連絡を受けて、スタンバイしてくれていたスタッフでした。
介添えである私が一緒だったので、必要事項の記入などはお願いせずに
済みましたが、もし、山本くんが独りで行ってもスムーズに対応してくれていたと
思いました。
その女性は、手続きが済んだら、どこどこへ行ってください。と
次の指示をしました。
指示通りに行ってみると、今度は看護婦さんがスタンバっていました。
そして、診察室の前の待ち合いまで案内してくれ、「何かあったら、
さっきのところに居ますから、言ってくださいね。」と言い、去って行きました。
山本くんと私は、「いろいろ考えてくれてるね。」などとおしゃべりしながら
待っていました。
すると、今度は、事務担当の女性と男性が二人でやってきました。
話によると、盲導犬ユーザーは、初めてなのだそうです。
去年に、「来る」との連絡を受けて、慌てて資料を取り寄せたりしたのだが、
結局、そのユーザーは来なかったのでした。
勉強はしたけれども、なにぶんに初めてなので、不手際があったら
ごめんなさい。ということと、何かあったら言ってくだされば
対応できるようにしてみます。と挨拶を述べて戻っていきました。
その後の診察では、診察室の中にもKEIRUを入れてくれました。
また、次の予約の段階で、介添えが居ないかも・・・と告げると、
次からは本当は別の予約外来へ行かなければならないところを、
また同じ所で診るようにしましょうと折り合ってくれました。
そのために、早い時間に来てくださいね。とも言われましたが、
山本くんにとっては、とても有り難いことでした。
私も、そばに居て、至れり尽せりの対応がとても嬉しかったです。
病院へ行くということは、それだけでも気の重いものですが、
盲導犬も安心して一緒に行ける(入れないなら預かってもらえる)なら
その心配もだいぶ軽減されてくるのではないでしょうか?
こんなこと、あたりまえ〜!ってな世の中に早くしたいですね〜。(^^)

(このエピソードは、ちょっと前のことです。)




パートナードッグを取り巻く環境

3/4/'01up!

先日、東京都の福祉講座がありました。
「介助犬、盲導犬、聴導犬、『それぞれのパートナーを語る』」という
テーマで行われ、盲導犬のパネラーとして山本くんが参加しました。
私としては、盲導犬ユーザーとは接する機会が何度かありましたが、
介助犬や聴導犬のユーザーとは、お話どころか、実際にお見かけする
チャンスさえもありませんでした。
盲導犬の関係者として、聴導犬のこと、介助犬のこと、どちらも
知らずには居られません。
それに、両パネラーの方は、テレビ越しでお目にかかった
ことのある女性たちでした。
テレビで感じた印象と、実際の印象は同じなのだろうか?
もっと違うことがあるのだろうか?
「生の声が聞きたい!」そう思いました。
それに、何と言っても、パートナーとして活躍するワンコたちが
どんな風なのか、とても興味がありました。
会場には、職場や住居が東京の方が多く集まっていました。
それぞれの方が、いろんな気持ちで参加されていたと思います。

当日のこと、いろんな感想を持ちましたが、一番強く思ったことを
書きたいと思います。
それは、「パートナードッグのことを、もっともっと理解してもらえるように
しなくては!」ってことでした。
まだまだ理解の浅い、聴導犬や介助犬のユーザーさんたちは、今をも
社会という大きな壁と戦っているのです。
(その熱意がヒシヒシと伝わってきました!)
「盲導犬に準じて」という風に、うまく行く場合もあるそうですが、
そうでないことも多々あるそうです。
介助犬のユーザーさんが言っていました。
「介助犬が来る前は、眠くなくても、したいことがあっても、
介助者の方が帰る時には、ベッドに入らなくてはいけなかった。」と。
聴導犬のユーザーさんは言いました。
「聴導犬が来る前は、病院の待ち合い室で、自分の名前が呼ばれるのを、
ずーっと名前を呼ぶであろう人の口元を見て待っていた。」と。
介助犬や聴導犬はイヌですから、万能では無いと思います。
人間の力を必要とすることは、当然あるでしょう。
でも、ひとつでも、どんな些細なことでも、そのイヌが居て助かった。
良かった。と、思えるのなら、それを認めてあげる世の中であっても
良いのではないでしょうか?
もちろん、介助犬や聴導犬、盲導犬、それぞれの協会なり団体では、
社会に適応するイヌたちの育成に努めることは前提ですが。

私たちにできること、何も無いとは思いません。
パートナードッグのことを、友人知人に教えてあげましょう。
また、ユーザーが困難に遭遇していた時には、ちょっと助け舟を
出しましょう。
お金のある方は、寄付をしてくださることも、ありがたいと思います。
最近では、小学校や中学校などで福祉について取り上げられることが
増えていると思います。
ただ、こんなに困っている人たちがいる。だけの授業で終わらず、
では、何ができるかな?
そんな風に、展開していってもらえたらと思います。

最後に、介助犬、聴導犬、盲導犬、たちの壇上での様子を。(^^)
みんな、親分(ユーザー)の横でダウンして、安心しきって眠って
いました。
どんな風にお手伝いしているのかといった披露が無かったので、
「本当にあの子たちは、やってくれてるの?」なんて疑いを持ったら
ダメですよね。
だって、ユーザーさんたちが、壇上に上り、みんなの前で話せるのも、
キミたちが勇気を与えてくれたからなんですものね!





ああカラ揚げ・・・

2/25/'01up!

とうとう事件が起こってしまいました。
『盲導犬に勝手に食べ物を与える人との遭遇』であります。
今日は、東京都の福祉講座というイベントがあり、パネラーとして
参加し、盲導犬に食べ物を与えたり触ったりはしないでくださいと
話してきたばかりだったのですが、事件は時を選ばないものですね。(^_^;)
(この講座については、後日、改めて書きますね。)

講座が終わって田舎に帰省した山本くんから、電話がありました。
無事に着いたとの報告、そして、この事件の報告でもありました。
「和やかな講座で、とても気分よかったのに、台無しだ〜!」と
ガッカリしていました。
事件とは、電車の中で、ある女性が勝手にKEIRUにカラ揚げを
食べさせてしまったということでした。
もしかすると、な〜んだそんなことか。とお思いの方もいらっしゃるかも
しれませんね。
でも、盲導犬にとっては、そんなことでは済まされません。
盲導犬は、レストランに同伴する機会がとても多いです。
レストランに入っても、テーブルの下でダウンしておとなしく待って
いられます。待っていられるからこそ、レストランにも入ることが
許されているのです。
自分(KEIRU)が食事にありつけるのは、食事の時間に山本くんから
与えられる時だけですから、他の時に欲しがる様なことはしません。
それは、山本くんとの絆を深めるためにも大事な事でもあるのです。
また、KEIRUの体重(健康)も、食事でしっかりコントロール
しているのです。最近、ちょっと太り気味だったKEIRUは、グラム単位で
量を加減して理想体重を維持しようとしている所でもありました。
盲導犬は、ユーザーの体の一部です。
盲導犬の命は、ユーザーの命でもあるのです。

カラ揚げを与えてしまった女性に悪気があったとは思えません。
知らなかったから・・・という理由でした事を責めるつもりはありませんが、
もうちょっと想像してくださったら良かったのにと残念でなりません。
大袈裟に言うと、その軽はずみな行動で、盲導犬生命を断つこともあるのです。
同様に、ちょっと触るというのも同じです。
盲導犬が、集中力を欠いたために、大事故に繋がることがあるのです。
「盲導犬を見かけたら、触らないでください。食べ物を与えないでください。」
そう言われているのは、理由があるからなのだと、認識して欲しいです。
この文章をお読みの方も、ぜひ、お子さんや、お友達に、
そういう理由を含めて教えてあげてくださると嬉しいなぁと思いました。

山本くんは、その女性にこう言ったそうです。
「離乳食を食べている赤ちゃんに、勝手に食べ物を与えたらどう思いますか?」と。
そういう意味では、盲導犬だけではありませんね。
飼い主がちゃんとフードを与えている限り、よその人は、そのイヌに
食べ物を与えてはいけないのです。
どうしても、心配で、与えたい事情がある場合でも、
飼い主に、先ず断るべきなのです。





儀式

2/22/'01up!

食事の時間が大好きなのは、盲導犬のKEIRUも同じです。(^^)
外でハーネスを付けている時には、レストランに入ったとしても、
ソワソワせず、おとなしくしているのですが、
家に居る時に、ご飯の時間が近付いてきたりすると、ソワソワと
ぜんぜん落ちつきが無くなってしまうのです。
物音は、すべてご飯の支度をする音に結びつけてしまうのが、よくわかります。(笑)
「違うって!ただ手を洗ってるだけなの!」なーんてツッコミを入れても、
KEIRUは、「だまされないぞ、ぜったいにご飯の準備をしてるんだ!」って
顔をして、真剣に待っています。

そして、本当に、KEIRU専用のボウルにドッグフードが入れられる音を
確認すると、KEIRUは小走りというか、スキップして、部屋の中を
グルグル周ります。(^^)
一周回って、音の続きを確認し、音がすればまた小躍りしながら
一周し・・・と繰り返して、山本くんから「カム!」と呼ばれるのを
待っています。
「KEIRU、カム!」
KEIRUにとっては、待ちに待った一声です!
台所まで、タタタタっと走って行き、山本くんの前で座ります。
山本くんの片手にあるボウルを、時々、ジャンプしてのぞきこみます。(笑)
ジャンプしながら、ブルブルして、ヨダレをまき散らしたりもします。(^_^;)
「シット」というコマンドで、KEIRUが座ると、やっとボウルがKEIRUの
目の前に置かれます。
でも、まだ「OK!」と言われていないので食べる事はできません。
そんな時です。KEIRUは、ボウルを絶対に見ないのです!
(ボウルから顔を背けているか、山本くんの顔をジーっと見上げている)
KEIRU的には、見たらもう我慢できないから、見ない様にしているのでしょう。
さっきまで、ジャンプしてまでボウルをのぞき込んでいたというのに。(笑)

お友達ワンコたちも、「待て」の間はボウルを見ないのかな?





シナモンフリーク

2/19/'01up!

山本くんは、かなりの新しもん好きだったりします。
新製品に弱いのは、元静岡県民だからなのかどうかは定かでは
ありませんが・・・。(笑)

ちょっと前の話になりますが、山本くんが、テレビCMで、
シナモン味のガムの発売情報を仕入れてきていました。
コンビニでそんな話を聞かされて、まだ、そのCMを見ていなかった
私は、どんなガムなのか知りませんでした。
売り場で、捜してくれとの依頼を受けて、捜してみるものの、
たくさんの種類の中から、パッケージも知らないそのガムを
見つけることが出来ませんでした。
「きっと、まだ、入荷してないんだよ。」などと、いい加減な事を
言いました。すると、KEIRUが、さっきまでおとなしくしていたのに、
急に鼻先をガムの棚の方に延ばしてきたのです。
どうしてなのかわかりませんが、商品ですから、クンクンさせる訳には
行きません。
空かさず「ノー!」と叱った時でした。
KEIRUの鼻先の所に、なんとそのシナモンガムがあったのです!!
地味なパッケージでおとなしく、そこに納まっていたのです。
棚の一番下の隅っこにありました。
新製品がそんな所に置いてあったことも意外でしたが、なぜにKEIRUが!(笑)
山本くんが、オレゴンに行った時に、シナモンロールを食べたり、
シナモン味の紅茶を買ってきて「シナモンシナモン」と喜んでいたのを
横目で眺めていたからなのでしょうか?(笑)
偶然だとしても、本当にびっくりしました。(^^)





盲導犬からはじめよう!

1/29/'01up!

とある視覚障害者のHPを読んでいてハッとしました。
そこには、お店などに行った時、盲導犬連れだと活気づくのに、
盲導犬を連れていない自分には何の関心も持たれなかったと書いて
ありました。その彼は、ネタとしてユーモアを交えて書いていましたが、
私にとっては、忘れていた大切なことを思い出させてくれるきっかけと
なりました。
そう言えば、山本くんは、KEIRUが来てから、電車に乗ったりする時、
自分を取り巻く空気が変わった。暖かくなった。と言っていたのを
思い出しました。
ってことは、KEIRUが居なかった時には、重たい空気を感じていたという
ことなのですよね・・・?
そして、盲導犬を持っていない人は、もしかすると、相変わらず重たい
空気を感じながら生活しているのかも・・・と思ったのです。
私は、KEIRUを知って、盲導犬の理解を深めたいと思ってHPをはじめ
ましたので、当然ながら、盲導犬の良いところを唱ってきました。
最近では、盲導犬ブームとでも言うのでしょうか?
小さな子供達も盲導犬に興味を持つようになっています。
盲導犬は可愛いですから、みんなが夢中になるのもわかります。
でもでも、だからこそ、盲導犬だけに愛情を注ぐのはやめませんか?

障害者という言葉は、あまり好きではありません。
その言葉の中に、障害者をひとくくりにする何か見えない物を感じるから
だと思います。
障害者だから・・・というのではなく、その人の本質をみるようにしないと
いけないと思います。
障害者でも、マナーの悪い人はいるでしょうし、優しい人も、恐い人も、
おもしろい人もつまらない人も・・・・
そして、困っている人、困っていない人。
盲導犬を連れていると、目が不自由なんだとわかりやすいですし、
声をかけやすいということもあると思いますが、
もしかすると、盲導犬が一緒に居てくれることで、困っていない場合だって
あるのです。
ちょっと、長くなってしてしまいましたが、大事な事は、自分に出来ることは
何だろう?と考えられることではないでしょうか?
相手が必要としているのか、いないのかを想像する力を養うことこそ
自分をも育てることになるように思います。
そのきっかけが、盲導犬なら、私はすごく嬉しいです。
KEIRUが私に気付かせてくれた様に、みんなにも気付いてほしいなぁと
思いました。
そして、一緒に、想像力と行動力を磨いて行きませんか?




コタツを極める?

1/7/'01up!

21世紀も山本くんの実家で迎えたKEIRUでした。
私が年明けにKEIRUに会った時には、既にKEIRUはコタツ犬になって
いました。今年の伊豆は、風が強くて寒い日が多かったせいか、
KEIRUのコタツは、KEIRU小屋なのでは?と思うほどに利用している風でした。
イヌですから、温度調節はお手のもの。
KEIRUがスッポリとコタツに潜っている時には、本当に寒いのです。
反対に、お尻を半分出している時や、入らないでいる時は、そこそこに
暖かいのでした。
前述の通り、今年は寒かったので、夜になってゴハンを済ませたKEIRUは、
コタツ犬になってしまいます。
お茶の間の空間に、KEIRUの存在は無いものと思われる程でした。
そこに、山本母が、小さなナイフと林檎を持って登場しました。
そして、「ザクッ」と林檎にナイフを入れました。
すると、呼んでもいないのにKEIRUが慌てて飛び出してきたのです。
KEIRUは林檎が大好きなのです。
でも、コタツの中でも聞いていたなんて〜!(^^)
もう、みんなで大爆笑。KEIRUは笑われていることよりも林檎林檎。
シケ顔で林檎を見つめていました。
後で、KEIRUのボウルにもお裾分けをもらっていました。

それにしても、コタツの中でも聞いているものなのですね。
一日の一番最初に私の声を聞きつけた時にもコタツから出てきてくれましたし、
KEIRUも山本くんも出かけて、その部屋には誰も居ないと思って、
付いていたテレビを消したら、それまでは声をかけても出てこなかった
KEIRUが、またしても、コタツから慌てて出てきました。(笑)
きっと、テレビが消えると、人が居なくなるという方程式が
KEIRUの中にできているのでしょうね。
あの慌てぶり、みんなに見せてあげたいくらいです。(^^)




有効的な会話=友好的な会話

12/10/'00up!

山本くんが人の多い所を歩いていた時に、何人もの人とぶつかりました。
ぶつかって来た人たちは、かなり思いっきり当たっても、何も言わないで
山本くんの横を通り過ぎて行ったそうです。
「どうして何も言わないんだ!?」そう思ってさらに歩いていた時に、
かすかに触れあう程度にすれ違った人がいました。
その人は「シツレイ!」と言いました。
そうです。日本人の流暢な日本語と言うよりも、外国の方の日本語だったようです。

欧米の人は、個人主義が徹底されているからでしょうか、人との
距離の取り方が上手だと思います。
「エクスキューズミー」という言葉が、欧米を歩いていると端々で聞こえて
くるものですし、自分も使う機会に何度か遭遇し、旅行者として
しばらく滞在している間に、すっかり身についてしまって
帰国してからも、ぶつかった人に「エクスキューズミー」と言ってしまった
経験を持つ人がいることでしょう。(私を含めて)(笑)

日本も元々はそういう言葉があったのでは無いでしょうか?
個人主義からのつき合い方から生まれた言葉ではなく、他人を思いやる
気持ちから自然に生まれた言葉として。
それなのに、最近では、コミュニケーションを取ることが『ダサイ』かの
ようです。
まず、ぶつかったことが失礼だとも思わない。自分が人に迷惑をかけて
いることにも鈍感です。
これでは、戦後、日本は欧米の真似をしてきたみたいですが、日本のは
個人主義ではなく、利己主義になってしまっていませんか?

実は、私も今日何人かの人たちとぶつかりました。
歩道の右側を歩いていた所に、広がって歩く3人の女性たちが
やってきました。
私は、停まって3人に道を譲る程寛大な人間ではありませんし、
どちらかと言うと、ぶつかってでも、悪かった事をわからせたいと
思ってしまう方なので、そのまま歩いて行きました。
案の定、ぶつかりました。
その時も、何の言葉もありませんでした。
これが、年輩の常識のある人だったりすると、「ごめんなさい。」と
言うものです。ただ、最近では、年輩の方なのに常識の無い方も増えて
いる様にも思いますが・・・。(^_^;)

ま、そんなこんなで、日々、嫌な思いをすることが多いのです。
山本くんが、ぶつかった話をしてくれたので、それを機会にクドクドと
言ってみたくなりました。(笑)
ちょっと、古臭いかもしれませんが、そういう言葉って大事ですよね。
習慣から口をついて出てくる言葉だとしても、その場(相手の気持ち)を
和ませることができるのですから。
言葉の遣い方って難しいと思いますが、楽な方、安易な方にばかり
流して行くと、最終的には話せなくなるばかりはでなく、他人に不愉快な
思いをさせてしまうことがあるということも知っていなくては・・・
と再認識したのでありました。




小さな理解者たち

11/12/'00up!

山本くんとKEIRUがいつもの様に歩いていると、小学校の低学年くらいの
子供の声が聞こえてきたそうです。
「かわいいって言っちゃダメだよ!」
どうやら、もっと小さな兄弟たち(推定3歳と5歳くらい)に、
この犬はお仕事中だから声をかけてはいけないと説明したかったみたい
です。(^^)
やまちんは、私にこのエピソードを話して聞かせる時に
「かわいいって言うのはいいんだけどね。」なんて笑って言ってましたが、
なんだか嬉しそうでした。(^^)
盲導犬の理解が深まりつつあると言うものの、これからの時代を
担っていくちびっこたちが理解してくれるのは、何よりも嬉しいですものね。

HPを立ち上げて、2年半が過ぎて、ネットを取り巻く環境も
ずいぶん変わってきた様に思います。
メールをいただく年齢層も、以前より低年齢化してきています。
小学生が、自分の家でラブを飼っている事で盲導犬にも興味を持ちました。とか、
盲導犬を見たことないけど、応援しています。などと励ましてくれたり
します。
嬉しいことですね。

それから、先日見たテレビで、最近、本がベストセラーにもなっている
中学生の目の不自由な女の子が、将来は盲導犬をもちたい。と輝く笑顔で
語っていました。
そんな、未来の盲導犬ユーザーさんが、盲導犬を持って良かったと
思えるような世の中であって欲しいと思います。
365歩のマーチじゃないけど(古いですね・・・。)、KEIRUの歩いた
足跡にきれいな花が咲いていって欲しいと思いました。





テレビとKEIRU

10/29/'00up!

先日、KEIRUがテレビに映っている馬のことを気にかけていた、と
書きましたが、その後日談です。(^^)

テレビでは、盲導犬の特集番組が放映されていました。
KEIRUは、時折聞こえてくる仲間たち(ラブラドール)の声に、
つぶっている目を重そうに開けたり開けなかったりしている程度の
反応でした。
仲間の姿が映っても、全然気にとめたりしていませんでした。
それよりも、山本くんの傍らで眠っている方がずっとずっと幸せなんだ
もんって全身が語っていました。
ところが、番組の途中で、訓練中の候補犬が食事をする絵が流れたのです。
最初は、カンカンと食器の音。そして、ガツガツと頬張る音。
するとKEIRUは、ハッと気付いた様に起きだして、山本くんのそばから
歩き出して、テレビの画面の、フードの入っている器に鼻先をくっつけたのです。
瞬間に、『違うな・・・』とわかったらしく戻ってきましたが。
KEIRUの残念そうな、失敗したって表情がおかしくておかしくて。(^^)
いつもテレビにはクールなKEIRUですが、やはり食べ物には弱かったのですね。(笑)

さて、次にKEIRUが反応してしまう番組は何でしょう。
情報が入り次第おしらせします。




亭主関白お断り。

9/25/'00up!

山本くんと大型電気量販店に行った時のこと。
KEIRU用のドライヤーを買い替えたいとのことで、いろいろ吟味して
いました。
最近の製品は、いろいろな機能が付いていますので、説明にも熱が入って
しまいます。
あーでもない、こーでもない。これは音が静かだとか、温度が低いから
KEIRUにも安心だね。などなど。
そこへ、年輩のご夫婦が近寄ってきました。
ご主人が、KEIRUを撫でました。
説明をしている途中だった私は、手を止めただけで、ただ見てしまったの
ですが、奥さんの方が「触っちゃだめなんじゃないの?」と言いました。
それを聞いて、うんうん、よしよし。なんて思っていたのもつかの間。
ご主人は「いいんだよ、ほら喜んでるんだ。」と言い残して行ってしまい
ました。(^_^;)
いいんだよって・・・・。




知らない人も多いので

9/3/'00up!

今回のあれこれは、盲導犬とはちょっと離れますが悪しからず。

先日、髪をシャンプーしていて、シャンプー液が目に入ってしまって、
目が開けられなくなりました。
2度洗いしたかったので、シャンプーを手探りで探していた時に、
ピン!と閃いたのが、シャンプーに付いている凸凸のマークでした。
視覚障害者の人たちのためなのかどうかわかりませんが、リンスと区別
できるように、シャンプーには触ってわかる凸凸が容器に型押し(って
言うのかな?)されていることを思い出したのです。(^^)
シャンプーは容易に判別できました。
「うわぁ!すごく便利!」
私は、その小さな凸に助けられたのでした。(笑)
そして、同時に、視覚障害者の立場に気持ちを馳せることになりました。
前からシャンプーの判別法のことは知っていました。
それが商品として定着する以前は、山本くんに頼まれてシャンプーには、
輪ゴムを巻くなどと工夫をしてきました。
最近では、ほとんどのシャンプーにマークが付くようになっています。
みんなに優しいユニバーサルデザインなんて言葉も、ときおり耳にしますが、
多分、ほとんどの方が、困ってみてはじめて知るのではないでしょうか?
と言うのも、この話(シャンプーを手探りするとき突起が役立ったという
話)を知人にした所、居合わせた人たちみんなが突起について
知らなかったのです。
こんなに便利なものを知らないなんて〜!と笑いとばしたのですが、
やっぱり知っていて欲しいな。と後から思ったのです。
小さな突起ができることは大きいってことを。
点字を勉強するのはなかなか大変です。やって出来ないことはないのかも
しれませんが、大衆が理解するのにはかなり難しいでしょう。
でも、突起一つなら、私達にも出来るかも知れません。
それに、理解することで、もっともっと突起商品が増えて行くかもしれ
ませんものね。
突起と言えば・・・電話のボタンの「5」の上にもあるのでした。
毎日、携帯電話を持ち歩いているみなさんの中でも知らない人がいたのでは?(^^)