しばらく、TDLシリーズを書いて来ましたが、今回で最終回とします。
もう、１０日近くたってしまって、私の記憶が薄れて来たのも、
ひとつの理由なんですけどネ・・・。(^_^;)
前に、乗り物で、盲導犬も一緒に乗れるものと、そうでないものがあると
書きましたが、KEIRUが嬉しそうに乗っていたものを発表します。(^o^)
これは、KEIRUに聞いた訳ではないので、私の勝手な憶測ではありますが。（笑）
その一つが、『イッツァ・スモール・ワールド』です。
いつもだと、足元にダウンして興味無さそうにしているのが常なんですけど、
その時は、右や左に向きを変えながら、キョロキョロ見ていました。
「どのお人形も、みんな顔が同じじゃないか〜！」って、思っていた
のでしょうか？（笑）
そして、同じ様な形態を取る「カリブの海賊」も、興味を持っていたみたいです。
途中、急降下する時は、さすがに驚いて、山本くんの顔を覗き込んでいました。
そして、あと一つは「蒸気船マークトゥエイン号」です。
柵から顔を出して眺めては、前を通るカヌーに見入ったり、カモにシッポをふったりと
まさに、楽しんでいる様子でした。（＾-＾）
こうやって、振り返ってみると、日頃は、盲導犬として働いているKEIRUに
とっても、ひとときのお楽しみだったのかもしれません。
入場料を払わなくて良かったのかしら？（笑）
KEIRUったら、キャストのお姉さんの事が気に入ったみたい
なんですよ・・・。(*^_^*)
アトラクションの中で、案内してくれた、お姉さんの事を目で
追っちゃって・・・。(^_^;)
そのお姉さんは、とってもキュートな方でした。（＾-＾）
KEIRUが好きになるのも無理ないかなぁ〜？（笑）
そのアトラクションを出て、他を回っている途中で、
たまたま、さっきのアトラクションの前を通った時の事でした。
山本くんが指示を出していないのに、さっきのお姉さんの
アトラクションに向かうではありませんか・・・
『あらら？？』と思いながらも、行ってみると、入り口にお姉さんが
立っていました。（＾-＾）
そして、また「ケイルく〜ん」と優しい声をかけてもらえたのでした。
盲導犬って、自分の意思で動く様では、まだまだ未熟ですよね・・・。
まだまだKEIRUの訓練は続きそうです。
でも、KEIRUの好みがわかっておもしろかったです。(^o^)
面食いだったんですね・・・。
TDLでは、ハンディキャップを持った人でも楽しめるように、
いろいろな工夫をしています。
今回は、盲導犬を連れた人のケースだけを、説明しますね。
基本的には、アトラクションに行くと、入り口（並ぶ所）で、
『盲導犬と一緒の場合』のマニュアルに基づいて案内される事が多い
です。
一般の人と一緒に並んで待つ事は、出来ない場合が多いです。
その理由としては、『犬の嫌いな人や、犬アレルギーの人がいるから』
だそうです。
一緒に並べない場合は、別のルートからアテンドしてもらって、案内されます。
また、一緒に待てる場合では「ここでお待ちくださいね。後でご案内します。」
という様な指示を受けます。
その間には、キャストのお兄さんやお姉さんと、おしゃべりできたりします。
基本的には、どこにでも入れますが、過激な乗り物の場合は、「わんちゃんは
ここで待ってくださいね。」と言われて、パートナーひとりが乗り物に乗ります。
あと、ワンツー（排泄）に関しては、最寄りのカストーディアル（お掃除係）に
その旨を伝えると、案内してもらえます。
つまり、待ちに関して、若干の違いはあるものの、全く無理なく遊べるのです。
盲導犬をお使いの方だったら、いろんな所に行けるという事を、身を持って
わかっていらっしゃると思いますが、まだお使いになっていない方にとっては、
ふ〜ん♪と思って頂けるのではないでしょうか？
別にTDLの回し者ではありませんが、盲導犬と一緒にいろんな事をトライして
欲しいと思いますので、書いてみました。
TDLで、他の盲導犬とたくさん会える様になったら嬉しいな〜♪(^o^)
先日、KEIRUにとって、２回目のディズニーランドに行ってきました。
前回も、少しお話しましたが、今回は朝の８時半〜夜の９時半くらいまで
滞在したので、もっといろんな事がありました。
しばらくは、シリーズとして、お伝えしていきますね。
えっと、まずは、子供たちに囲まれちゃった話です。（＾-＾）
やはり、犬がいるのって珍しいんですよね。それに、待っている間の
退屈しのぎの標的にもなってしまうのです。
３歳か４歳くらいの子供が近寄ってきた時に、ママが「触っていいかどうか
自分で聞きなさい。」と言いました。子供は、照れながらも小さな声で
「さわってもいいですか？」と聞いてくれました。
でも、「ごめんなさい。」と断わったのでした。子供は、悲しそうな顔を
しました。すごく心が痛みました。
その時の、こちら側の気持ちを言いますと、本当は触らせてあげたかったのです。
勇気を出して、聞いてきてくれたんですものね。
でもね。場所はTDLです。他にも子供がいっぱいいます。
ひとりに許してしまうと、他の子供たちも、わーっと押し寄せてくるかも
しれないのです。
なかなか、難しいです。
そして、小学生くらいの男の子にも囲まれた事がありました。
もう大きいので、「どうして犬がいるの〜？」って質問をしてきます。
私は「お仕事中なの。だから、触らないでね。」と答えました。
男の子は、他の友達と「へ〜、そっか。仕事で来てるんだ？」と言っていました。
後で、よ〜く考えたら、私は説明不足だったんですよね・・・。
盲導犬だって事を言わなかったんですよ。
だから、男の子は仕事の意味について、わかっていなかったのかもしれません。
未来を担う子供たちに、盲導犬の事を知ってもらうのには、いいチャンスだった
のに、残念な事をしました。
KEIRUがCDショップに行った時の事です。
遠巻きにKEIRUを見つめている初老のご夫妻がいらっしゃいました。（＾-＾）
すごく近づくでもなく、かと言って、離れず・・・。
時々、話し声も聞こえてきます。
どうやら、以前飼っていらした犬とKEIRUが、そっくりだったみたいなんです。
お二人は、愛しむ様な優しい目で、じっと見つめていました。
私たちが店内を移動しても、遠巻きについてきていました。
また、ひと事聞こえて来ます。
「あの子は、こんなに、おとなしくはなかったね。」って。（＾-＾）
ついにデジカメを買ってしまいました。
今までは、急いで買わなくても、どんどんいいやつが出るから、
少し待って、安くていいやつ（欲張り？）を買おうと思って
いたんです。
でも、被写体であるKEIRUが現われてしまったものですからねぇ・・・。（笑）
KEIRUは、いい迷惑だと思うかもしれませんね。(^_^;)
それで、今日は腕ならし（？）に、東京・二子玉川にある「いぬたま」に
撮影会と称して行ってきました。
どの犬も、とっても可愛いかったんですけど、名前を呼んでもこっちを向いて
くれないのが残念でした。
やはり、カメラ目線はKEIRUでないとダメかなぁ〜。（笑）
しばらくは、今まで撮り貯めした写真をCD-ROMにしたやつからアップして
いきますが、そのうちに、デジカメ写真も登場することになるでしょう。
KEIRU写真館で見てくださいね。（＾-＾）
今日、いつもと違う道を帰ろうと思ったら、そこは小学生の通学路でした。
明日から夏休みに突入ということで、両手に工作やら、道具箱やら、たくさん
抱えた小学生たちの下校の群れと、擦れ違うことになりました。
夏休みを目前にハイになっていたのかもしれませんが（笑）、
KEIRUを見つけて、５年生くらいの男の子が「盲導犬だ！カッコイイ〜！」と
大声で言いました。
そして、擦れ違った後も、いつまでも大声で叫んでいるのです。
なんと『え〜。盲導犬に１００万円を寄越します〜！』と。（爆）
何でしょうねぇ、「よこします」って。（笑）
寄付って言いたかったのかもしれませんね。
山本くんは「え？１００万円くれるの〜？早くちょうだいっ！」と笑っていました。
小学生も、まだまだイケますねぇ。
もっと笑いに磨きをかけて頑張るんだよ！次を楽しみにしてるよ！（＾-＾）
その日は、すごぶる暑い日でした。
夏バテのせいか、風邪でもひいたのか、私は頭痛に見舞われていました。
でも、山本くんとKEIRUと出かけなければならなかったのです。
私は痛みに耐えながら、一緒に歩いていました。
（かなり痛かったの・・・。）(^_^;)
KEIRUはお出かけが大好きなので、いつものようにシッポをブンブン振って
張り切って歩いていくのかと思いきや。その日は、ゆっくりゆっくり歩くのです。
しかも、頻繁に私の顔を振り向いて見るのです。
山本くんと私は、「ワンツーかな？」と思って、ワンツーさせようとしても
どうやら、そうではなさそうです。また、歩きはじめても、振り向くのは変わり
ませんでした。
精一杯の作り笑顔で「KEIRU、大丈夫だよ！」って言ってみました。
それでも、KEIRUの歩みはゆっくりでした。
山本くんの調子が悪いというのならともかく、KEIRUは、私にまで気遣ってくれた
のでしょうか？？
偶然の一致かもしれませんが、いっそう、KEIRUの事が大好きになりました。
ほんとに、犬っていいですね。（＾-＾）
あ〜。私も欲しい〜〜〜〜っ。
盲導犬は左側通行を認められています。
つまり、左側を歩く様に訓練されているのです。
右側でも、歩道がある場合は、そちらを歩きますが、
途中で、歩道がなくなったりすると、悩む様子がわかります。
日本の道は狭いですし、整備ができてない所も、まだまだたくさん
あります。
もしも、盲導犬を見かけた時に、フラ〜っと道路の中央に出て行って
しまった様なら、声をかけてあげたらいいのかもしれませんネ。
（その時に視覚障害者を突然引っぱったり、ハーネスを引っぱったりは
しない様にしましょう！）
あと、電車のホームでもホームの左側を歩きます。
そうすれば、左側を歩く犬が、線路への転落からパートナーを守って
くれるからです。（＾-＾）
ホームの右側の電車に乗るとしても、左側を歩き、電車が入って来た時点で
右側に進んでいきます。それも、右側のドアーを目指して。
そういえば、ディズニーランドに行った時は、KEIRUは歩きにくそうでした。
きっと、広かったからでしょうね。
道を突っ切って行けば、辿りつけるアトラクションですが、左側を歩いて
行こうとするKEIRUには、難解極まりなかったことでしょう。
こうなったら、何度も足を運んで、覚えるしかないっ！？
山本くんは言ってました。「Go！スプラッシュマウンテン！」と
言ったら行けるようにならないかなぁ・・・って。（＾-＾）
ディズニーランドにもKEIRUは一緒に行きました。（＾-＾）
スピードのある乗り物には乗れませんが（試した訳ではないので、
案外平気かもしれないが・・・？）、ゆっくり進む乗り物には一緒に
乗りました。
ウエスタンリバー鉄道では、一番前に乗せてもらいました。（＾-＾）
すぐ後ろの席に、小さな女の子とご両親が座っていましたが、女の子は
景色を見るよりも「ワンワン」に夢中です。
ずーっと「ワンワン〜」と呼んでいました。
他の子供たちからも「ワンワン〜」の声が聞こえてきます。
山本くんは、小声でKEIRUに言いました。「おまえ、人気を独占してる
なぁ。」って。（笑）
鉄道が終点に着いて、降りた時に、後ろの女の子はKEIRUにかけよってきたの
ですが、山本くんとKEIRUは、その事に気付かず、くるっと後ろに向きを
変えて帰ろうとしてしまいました。
その瞬間、KEIRUのシッポが、女の子の顔を「クシュックシュッ」と撫でて
しまったんです！
シッポの高さが、丁度、女の子の顔の高さだったんですよ・・・。(^_^;)
私は「ハッ！(@.*)」と思い、女の子を見ました。
でも、女の子は、くすぐったそうにケラケラ笑っていました。
ふぅ〜っ。よかったですぅ。(^_^;)
鉄道に乗った時の写真は、写真館にて公開する予定でいます。（＾-＾）
バスに乗っていた時です。その日は、乱暴な運転手さんだったんです。
KEIRUはいつもの様に、山本くんの足元にダウンしておとなしくして
いたのですが、バスが急停止するたびに、床をズズーと前へ前へと
滑っていくのです。（＾-＾）
バスの乗客たちはKEIRUを見て「ウフフ。」と笑っていました。
どんどん山本くんと遠ざかっていくのに、KEIRUの表情があまり変わらないので、
かえって笑いをさそったのかもしれません。
山本くんと私も、「リードを離したら、一番前まで行って、運転手さんに
直接抗議するかなぁ〜？（＾-＾）」なんて言いながら笑っていました。
KEIRUが本当に一番前まで滑って行ったら、運転手さんも焦るだろうなぁ〜（笑）
山本くんが、KEIRUと１ヵ月の訓練をした時に、卒業訓練の一環で立ち寄った
レストランがあるというので、連れていってもらいました。
するとぉ〜。お店の中から「山本くん！」という声が聞こえてきたのです。
そこには、山本くんとKEIRUがお世話になった盲導犬協会の方々と、
KEIRUの後輩犬２匹とそのパートナーの方が２人いらっしゃいました。（＾-＾）
KEIRUが盲導犬になった様に、また新たな盲導犬として踏み出そうという２匹の
犬がいたのです。
一人の方は今回で２頭目を持つ女性の方で、九州からいらしてました。
盲導犬はメスのラブラドール（KEIRUに比べると一回り小さくて可愛かったです）。
もう一人の方は石川からいらしていた男性で、初めての盲導犬です。
オスのラブラドール（もしかしたら、ゴールデンとのmix??)でした。
KEIRU を含めて３頭が顔を揃えることになりましたが、どの犬もおとなしく
パートナーの足元にダウンしていました。
でも、メスのワンちゃんは顔がKEIRUと似た感じで、好奇心旺盛な目でこちらを
チラチラと見ていました。（＾-＾）
一方、オスは、横たわって動こうとはしません。（笑）
盲導犬と言っても、個性があるんだなぁってシミジミ感じました。（＾-＾）
以前、犬の性格とパートナーの性格を合わせると書きましたが、私は、その２頭の
わんちゃんたちを眺めたことで、パートナーさんの性格を少し知ることが出来たかも
しれませんね。（笑）
オチャメな女性と、もの静かな男性。（＾-＾）
二人＆２頭の盲導犬・・・それぞれが、いいコンビになって頑張って欲しいと思いました。
KEIRUも先輩犬として頑張ってネ。
KEIRUと街を歩いていると、周りからいろんな声が聞こえて来ます。
（＾-＾）
「あっ！大きいワンワンだ！」とか、「かわいいぃ〜っ！」「いい子だねぇ〜。」
「盲導犬だ！」と、さまざまです。
KEIRUったら、かなりインパクトを与えているみたいです。
スーパーマーケットのマクドナルドで一休みしていた時に、小さい子供が
「犬を連れて来ている人がいる！（怒り口調で）」と言っていました。
盲導犬だってことを知らないんです。
そういう時に、ママやパパが「あのワンちゃんは、お仕事しているんだよ。（＾-＾）」
「目の見えない人を助けている、お利口なワンワンなんだよ。」って教えているのを
聞くと、ニッコリしてしまいます。
KEIRUが盲導犬として、立派に働いている事を認めてもらえた様な気がしますし、
あの子供の心の中に「働くワンワン」がインプットされたかもしれませんしネ。
ところが、困った親子に出会う事もあるんです。
山本くんに何も言わないで、KEIRUに触ってしまう親子です。
盲導犬は、仕事中は、他の事に気を取られないようにしないと、事故の元に
なりかねません。ですから、黙って触るというのが一番困るのです。
それで、こちらとしては、「ゴメンナサイ。今はお仕事中なので、触らないで
くださいね。」と声をかけると、黙ってプイッと行ってしまうのです。
親がそんな態度を取ったら、子供はそれが当り前だと思ってしまう様な気がして
なんだか悲しくなりました。
本当は触らせてあげたいのですけど、事故があったら困ります。
一声かけてくだされば、場合によっては、「どうぞ。」と言える事もあると思います。
黙って行ってしまった子供の心の中には何が残ったのでしょうか？
殺伐とした世の中なだけに、KEIRUと関わった人々には、豊かな気分になって
もらえたらいいなぁと、勝手に思う桃でありました。
日本列島は梅雨の季節が終わりに近づき、真夏の太陽がギラギラと待ち構えていますね。
関東地方も、まだ梅雨明けこそしていないものの、暑い暑い一日でした。
今日はKEIRUに会いに行ってきました。(*^_^*)
（山本くんに会いに行ったのではない！？）（笑）
お昼すぎに、山本くんとKEIRUと徒歩で片道３０分くらいの所に出かけましたが、
太陽は容赦なく照りつけて、汗が目に入って前が見えなくなるくらいでした。(^_^Λ;)
KEIRUは、ハアハア言いながらも、暑さに堪えて、頑張って歩いていました。
ところが、横断歩道で信号待ちをしている時に、KEIRUを見ると、足を１本ずつ交互に
あげているんです・・・。
アスファルトが熱くて、止まっているのが、かなり「アッチッチ」だったんでしょう。
海水浴で砂浜を裸足で歩いた時みたいな感じなのかな？？と恐ろしくなりました。
ペットならば、日中の暑さの厳しい時は避けてお散歩できますけれど、そこは、盲導犬の
辛い所です。パートナーに用事が出来たなら、「一人で行ってよぉ〜！」と言う訳にはいきません。
共に暑さも乗り越えていかなければならないのです。
以前、犬用の靴があると聞いた事がありますし、お手製の靴を作ったという話を聞いた事も
あります。みなさんの中で、何かご存知の方いらっしゃいませんか？
もし、いいアイディアとか、アドバイス等ありましたら、ぜひ、教えてください！
愛するKEIRUために、プレゼントしようかなぁと思いますので。(*^_^*)
そうそう。KEIRUは帰宅後、水浴び（ホースで水をかけてもらった）というご褒美をもらいました。
家にプールがあったら「ザブン！」といかせる所ですが、それは、ちょっとね・・・。(^_^;)
盲導犬は幸せな犬なんですね。（＾-＾）
いつでも、リーダーであるご主人（パートナー）と一緒に居られるからです。
何も知識のない時には、人間のために仕事をさせられていて、自由がなくて、
ちょっと可哀そうな犬だって思っていました。
でも、KEIRUを知ってから、全くの誤解だとわかりました。
犬は祖先がオオカミであると知っている方は多いと思います。
オオカミはリーダーである『アルファ・オオカミ』を中心にグループで生活します。
ですから、その流れを持つ犬にとっては、アルファが人間であって、
そのリーダーが喜んでくれる事が、何よりの幸せって事なんですね。
いつでも、リーダーの傍らに居て、リーダーから誉めてもらえるという事は、
『犬冥利（そんな言葉があるかどうかは知りませんが・・・。笑）』に尽きると
言えるのではないでしょうか？（＾-＾）
日本では番犬として飼われる事が多かったので、庭のすみに犬小屋を与えられて
暮らしてきた犬たちでしたが、欧米では、古くから、パートナーとして犬は大切な
仲間だった様です。人は仕事をしてもらい、犬は誉めてもらうという、持ちつ持たれつの
関係がうまく成り立ってきたのですね。
そして、そんな風土が盲導犬を育てたのでしょう。
近年、日本でも犬を飼う家が増えてきたそうです。４軒に１頭の割合だと聞いた
事があります。自由にさせる事が犬のためだと思って、訓練せずに育てることによって、
リーダが自分だと錯覚し、家族を噛んでしまう犬が存在すると報道されることも
しばしばです。
盲導犬は、当然訓練されますが、家庭犬も、ある程度訓練をして、人間がリーダーで
あると教えてあげる事によって、混乱しないで幸せになれる犬が増えてくるのかも
しれませんね。
我家では犬を飼っていませんが、KEIRUを通じで、『今度犬を飼うならば・・・』という
勉強をさせてもらっている気がします。
盲導犬に指示する時、基本的には英語で呼びかけます。
『どうして英語なの？』って思っていました。
盲導犬が、欧米から伝えられたものだからなのかとも思っていました。
日本人って、英語かぶれみたいな所がありますからねぇ・・・。(^_^;)
聞いてみると、それは、まったくの濡れ衣でした。（協会の方、ごめんなさい！）
日本語には「男言葉」があったり、「女言葉」があったりするように、一つの命令にも
いろんな言い方があるので、犬が混乱しない様にするためだったみたいです。
例えば、英語では「Come!（カム）」と呼ぶ所を、日本語では、「来い！」とか、
「おいで！」「来なさい！」・・・という具合に、人によって、いろいろな
言い方が考えられるのです。
盲導犬は、訓練する人、実際に使う人と渡り歩きますので、言葉が統一されていないと、
混乱してしまいますよね。
ところで、山本くんの英語ですが、最近、「Good!（グーッド）」の発音が
とてもいい様に思います。（＾-＾）
KEIRUが頑張った時に「よくやった！」って気持ちが現われているので、
自然に気持ちのこもった「生きた言葉」になっているのでしょう。
これからも、たくさん誉めてもらおうね、KEIRU！(^_-)-☆
以前、KEIRUの仕事の中に、「椅子を捜すこと」があると書きましたが、
今回は、電車の中でのKERIUの失敗談をしてしまいましょう。
ある日、電車に乗って、山本くんは、KEIRUに「チェア」と指示を出しました。
KEIRUは『よ〜し！椅子を捜すぞぉ〜！』とはりきっていたみたいです。
私は、微笑ましく見守っていました。
でもでも・・・・。
なんと、KEIRUはオバタリアンだったのです！！
１０センチくらいしか開いていない隙間に鼻先を突っ込んでしまいました。(^_^;)
隣に座っていた方は、席を譲ってくださいましたが、なんともバツが悪かったのは
言うまでもありません・・・。(^_^;)
その時は、私が一緒にいたので、「譲ってくださったのよ。」と山本くんに
伝える事ができたので、一緒にお礼を言えましたが、山本＆KEIRUの
ツーショットの場合は、わからない事があるかもしれませんね。
KEIRUのオバタリアンは治るでしょうか？
それとも、本物のオバタリ犬に成長するのでしょうか？
そこで、私からのお願いです。
『座席は詰めて座りましょう！』でないと、KEIRUに狙われます！
KEIRUは、近所を歩くのに飽きてきてしまった様です。
初めての道は、シッポをブンブン振りながら、グングン歩いていくのに、
家の近くでは「つまらないぃ〜。」って言いたそうな風です。
そうは言っても盲導犬ですから、ボイコットなんてしません。
肩をガクッと落としてしまうんです。（笑）
KEIRUが肩をガクッと落とせば、ハーネスを通じて、山本くんには
すぐにバレてしまいます。
「あっ。また、KEIRUがガッカリしてる・・・。」と知られてしまうのです。
私も見ましたが、それはもう『ガクッ』がはっきりしてます。（笑）
家を出て、お出かけルンルン！シッポぶんぶん！だったKEIRUも、コンビニで
買い物を済ませて帰ろうとすると、いきなり『ガクッ』となってしまいました。
「えっ！？もう、帰るの！？（；_；）」って言いたいんでしょうけれど、
一応は、山本くんの指示を聞いて、帰路につきました。
ただ、見てもわかる程、肩はガックリなんです。（笑）
犬にもプライドがあるらしいので、笑っちゃいけないと思いつつ、我慢できずに
クスクス笑ってしまいました。だって、可愛いんですもの！
けれど、肩を落として、振り向きもせず、ひたすら下を向いて黙々と歩くKEIRUを
立ち直させるのは簡単です。家へ向かう道ではなく、違う方向へ進路を変えれば
いいのです。そうすれば、さっきまでの『ガクッ』が嘘の様に、元気なKEIRUと
出会う事ができるのです。
いつもKEIRUの抵抗に付き合う事はできないでしょうけれど、時には遠回りして
あげようという山本くんの気持ちがKEIRUに通じることでしょう。
盲導犬が、どういう風にパートナーの力になっているか、ご存知ですか？
なんとなく、犬が道を知っていて、リードして行く様に思いませんか？
でも、違いました。
基本的には、道に段差がある時に止まって教えてくれます。
また、障害物（危険）を避けてくれます。
あとは、パートナーに頼まれた捜し物です。
捜し物と言っても、紛失物を捜すというだけでなく、出入り口や
ドアのノブの場所、切符の券売機、改札、バス停、ポスト、
電車やバスの乗降口、乗り物の座席、エレベーター、エスカレーター
階段など、さまざまです。
KEIRUが、最近、マスターしつつあるのは、お店のカウンター（支払の）です。
覚えるまで、根気良く繰り返し、誉める事で確実に覚えてくれるのです。
山本くんは、よく「犬は信号の色がわかるのですか？」と質問されるみたいですが、
残念ながら、犬には判断できません。つまり、犬が判断して進むのではなく、
あくまでも、パートナーが車の流れを音で知り、渡れるかどうかを判断
しているのです。
もう、おわかりですよね。（＾-＾）
地理を頭に入れたパートナーが、自分の進みたい方向に危険がないかどうかを
犬に尋ねながら、行動しているのです。
KEIRUが来る前（白杖で行動していた時）は、思いがけない場所に障害物があって、
ぶつかったり、杖が曲がったりと苦労していましたが、今ではKEIRUがしっかり
止まったり、避けてくれます。安心して歩ける様になったという訳です。
で、思いがけない場所の障害物とは・・・路上駐車の車や、歩道に止めた
自転車、バイク、などです。本来置いてはいけない場所に、何気なく止めた
１台の自転車が、視覚障害者の方の怪我につながる事もあるのですから、
私も気をつけなければ・・・と思います。
KEIRUはエスカレーターが大好きです。（笑）
何故かと言うと、初めてエスカレーターに乗れた時に、山本くんに
すごぉく誉めてもらえたからなんです。
山本くんに喜んでもらえる事が、とても嬉しいKEIRUは、また喜んで
もらいたいと思って、エスカレーターを見かけると、ついつい足が
そちらに向かってしまうんです。
乗っている時は、シッポをバンバン振って・・・。（＾-＾）
なんて健気なんでしょう。
ただ、エスカレーターには困る問題もあります。登りなのか下りなのか
又は、降り口なのかが区別できない様なのです。
乗れない方向から、がんばって乗ろうとするKEIRUを見かけると、
ちょっと悲しくなったりします。
もっと、慣れたらわかる様になるのでしょうか？
頑張れ、KEIRU！
犬の世話はどうするの？って思っていました。
全ての場合がそうだとは限りませんが、基本的にはパートナーが
自分で犬の世話をする様です。
山本くんは自宅で仕事をしているので、朝、昼または夜に散歩を兼ねて
買い物などの用足しにKEIRUと出かけています。
また、出かける前にはワン・ツー（排泄のこと）を済ませてから
出かけます。
KEIRUはハーネスを外されて、「ワン・ツー、ワンツー」と声を
かけられ、パートナーの周りを廻された時に、その周辺で排泄をしても
いいんだなと知るのです。
餌は決められたドッグフードのみです。一日一回パートナーによって
決められた時間に与えられます。
太りすぎは、短命や病気につながるので、かなり慎重にコントロール
していきます。
犬の皮膚の様子を知り、病気を防ぎ、公衆の場所に出ていくエチケットの
ために、１日１回のブラッシングもかかせません。
山本くんの話では、毎回、両手に山盛りの毛が抜けるそうです。
ケアという点では、食後に歯磨きも欠かせません。
布を指に巻付けて、歯についた食べ物カスをとってあげます。
そうすると、虫歯になりにくくなるのは言うまでもありませんね。
盲導犬は全てをパートナーにしてもらえるので、信頼関係もどんどん
強くなっていくのでしょう。
私もいつか犬を飼う日がきたなら、そういうケアをしてあげたいなぁって
思います。
盲導犬を借り受ける（アイメイト協会は譲渡される）事が決まると、
パートナー（視覚障害者）は各協会の訓練に参加します。
訓練期間や内容は、協会によって異なるみたいですが、山本くんの場合は
４週間の訓練でした。
参加するとまず、訓練師さんと面接をします。そして、その時エントリー中の
候補犬の中から、参加者に合った犬を渡されるんだそうです。
その犬の選び方としては、パートナーとの体のバランスはもちろんのこと
性格も重要なポイントなんですって！
それを聞いて、私は山本くんがどんな犬を連れて帰ってくるのかなぁ？？って
とても楽しみでした。
山本くんは、アウトドアの好きな人で、山登りをしたり、旅行や、スキー、
クロスカントリーをしたりと、私よりもずーっと行動的です。
そんな彼の行動をサポートする犬って？と興味を持ったのです。
そして、訓練が終わって帰ってきた時に尋ねました。
「どんな犬？」って。すると、山本くんは「お調子もん！」と言いました。
訓練師さんは、山本くんの事を見抜いていたんですね。（笑）
と同時に、KEIRUもきっと、好奇心旺盛なおもしろい犬なんだろうなぁと
楽しみになりました。
実際に行動を共にしてみると、ウンウンと頷ける事がたくさんあります。
そんなエピソードは、また今度。(^_-)-☆
普段、なかなか盲導犬と出会えなかった訳がわかりました。
数が少なかったんですね。
「たぶん、足りないんだろうなぁ・・・。」とは思っていましたが、
本当に少ないんです。
全国に８つの盲導犬協会があって、それぞれが独自の方法で、繁殖や訓練
などをしていますが、８ケ所っていうのは、素人が単純に考えても少ない
様に思います。
それに、幼犬期の世話（パピーウォーカーなどと言われる）をして
くださるのはボランティアの方々です。（繁殖もボランティアの方が
する場合もあります。）
１家で１頭を１年くらいかけて、愛情こめて育ててくださる様です。
また、盲導犬＝ラブラドールとかゴールデン、シェパードなどと思い浮かび
ますが、実際には、ラブラドールの中でも盲導犬に向いている家系の犬という
風に限られる事がありますし、血筋が良くても、盲導犬に向かないという理由で、
他の道（ペットになる等）に進むことになる犬もかなりいるのです。
盲導犬への道は難関だったのでした。
でも、もっと増えて、視覚障害者の方が気楽にお出かけできるといいなぁって
思います。
協会の皆様、ボランティアの皆様、ありがとう！そして、がんばってくださいネ！
KEIRUと出会うまで、盲導犬の事について、正直に言って、
何も知りませんでした。
街角で盲導犬と出会う事も、めったにありませんでした。
ところが、突然に、山本くんが盲導犬を連れて帰ってくると聞いたのです！
それからが、私の盲導犬調査のはじまりでした。
まあ、調査と言っても、HPめぐりをしただけなんですけどね。(^_^;)
そして、実際のKEIRUにも出会って、現在はKEIRUに惚れ込んでしまったと
いう訳です。