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ここでは、KEIRUを通して知ったことや、経験したことなどを
ご紹介していきます。

一番新しい書き込みが、一番上になっています。
最初から順番に読んでみたい方は↓ここからどうぞ。(*^-^*)

過去の『あれこれ・・・』のリストへ(^-^)/


また八重桜の季節がきて・・・

4/19/'04up!

KEIRUが盲導犬としてデビューしたのは6年前の4月17日でした。
私が八重桜と共に当時を思い出すことを、折に触れ書いてきましたので、
みなさまもご存知だと思います。
今年の4月17日は、偶然にも、KEIRUと初めて一緒に歩いたあの八重桜の道を
一人で歩くことになりました。
出先から山本くんの家へ、いつもと違う行き方で向かったからです。
八重桜は6年経って、もう手の届かないくらいの大きさに育っていました。
幹も太く大きく、そしてたくさんの美しい花を咲かせていました。
周囲も、広い道とは対照的に、細い八重桜の並木が細々と風に揺れる
何もないところだったのに、立派なマンションが次々に建てられ、
もう当時の様を思い出すことも出来ないくらい変わっていました。
思えば、ここをこんなにゆっくり歩いたのは久しぶりだったのでした。
KEIRUと山本くんと一緒に歩くときは、遅れを取らないように小走りで
付いて行くのが精一杯でしたからね。(笑)
ちょっと前の私でしたら、KEIRUが居ないことが悲しくて歩きながら
涙を流していたことでしょう。
けれど、今回は、ゆったりした気持ちでKEIRUを思い出し、
少し笑みを浮かべながら歩くことができました。
時間薬が効いてきたのかもしれません。
あとは、KEIRUが、元気になってきたというしらせを受け取ったから
だと思います。

KEIRUは、桃が伊豆から戻ってきた2日後に、寂しくてコタツの
布団を引っ張ってテーブルを落としそうになるという事件がありました。(^_^;)
山本実家のコタツは作り付けの掘りゴタツで、テーブルも大きくて
重いものです。
それが上から落ちる寸前で曲がって止まっていたそうです。
テーブルの上に乗っていた茶器など、寸止めで救われました。(^_^;)
そして、その翌日、またしてもコタツ布団を引っぱり、今度は
掛けてあったカバーを破いてしまったそうです。
ささやかな抵抗ってやつでしょうか?
けれど、こういうことがあった方が、気持ちを確かめ合えて良いのかな?
なんて思ったりしました。
コタツ事件から1ヶ月が過ぎ、KEIRUもすっかり慣れたようです。
周囲の人たちからも可愛がられています。
上にも書きましたが、KEIRUの病状も、かなり快方に向かっているようです。
病院の療養食の効果が認められてきたのです。
頻尿や血尿も改善されました。
まだ完治には至っていませんが、KEIRUとしては、ずいぶん楽に
なったと思います。
KEIRUが元気なのが一番!
そう思うと八重桜がいっそうきれいに見えたのでした。




一番泣けてしまったこと

3/31/'04up!

KEIRUの引退が決まってからは、涙腺が壊れてしまったかのように
涙をたれ流し続けていました。
けれど、KEIRUに、あまりそのようなそぶりを見せてもいけないと思い、
平静を装うように気をつけていました。
KEIRUのラスト・ハーネスの写真も、しっかり撮らなくちゃ!と
自分で自分にハッパかけてもいました。

山本くんは、KEIRUと、実家に戻ってきました。
二人で交通機関を乗り継ぎ、最後の旅をしてきたのです。
二人を待ち構えていた私は、なるべくたくさんの写真を撮ろう!
許される時間をそうやって過ごすことにしました。
一緒に獣医さんにも行き、散歩にも付いていったり。
そして、本当に最後の日は、実家の近所にある洞窟まで行く事になりました。
足下の悪い急な坂を、二人は、長年のコンビネーションでこなして行きました。
私は、その姿をレンズに納めようと、それだけを考えるようにしました。
もう涙も出なくなってきた・・・。
そんな風にも思えたほどでした。
最後の歩行から帰ると、山本くんは、「はい!KEIRUは盲導犬終わり!」
そう明るい声で言って、ハーネスと、アイメイトのプレートを
KEIRUの首輪から外しました。
山本くんとしての精一杯の言葉だったのがわかりました。

翌日、いよいよ山本くんが一人で東京に戻ります。
KEIRUは実家に残り、お別れしなければならないのです。
前の日に、KEIRUとどうやってお別れするのがよいのか
相談していました。
また会えるのだから、さらっと知らない間に居なくなっちゃう方が
KEIRUには良いかもね・・・などと。
でも、いざとなると、やっぱりこみ上げてくるものがあります。
山本くんは、前日のうちに、静かに荷造りを済ませていました。
なるべくKEIRUに悟られないように。静かに静かに。
そしていよいよ出発のとき、KEIRUに言いました。
「ほら、コタツに入ってなさい。」
KEIRUは。促されるままに、コタツにもぐりこんで行きました。
意外とスムーズに入っちゃったな〜なんて思いながら、コタツ布団を
めくって中を覗くと、コタツの中で山本くんの方を気にしている
KEIRUの姿があったのです。
いつもならコタツの中では、眠る体勢に入るKEIRUが、しっかりと
目を見開き山本くんの様子を伺っているのです。
とても悲しそうな顔をしていました。
私はそれを見た瞬間、涙が溢れてきて嗚咽してしまいました。
KEIRUは、お別れがわかっていたのです・・・。
KEIRUも、一生懸命、別れのときをやり過ごそうとしていたのです。
健気なKEIRU。かわいいKEIRU。できることなら、ずっと山本くんと
歩いて欲しかった・・・。




卒業

3/26/'04up!

とうとう、この日がやってきました。
KEIRUがやって来た時から、いつも心の片隅にあった「引退の日」が。
山本くんがKEIRUと歩き出して、丸6年。まだまだ行ける!そう信じて
(信じたいと思って)過ごしてきましたが、
時間というのは待ってはくれませんでした。
2004年3月21日、KEIRUはハーネスを外すことになりました。

KEIRUの引退は、昨年から、獣医さんと山本くんとの間で、
しばし、持ち上がっていた話だったようです。
慢性疾患と思われるKEIRUを、毎週毎週通院させ続けることが
山本くんにとってもKEIRUにとっても、よくないのではないか?
アイメイトとしての役割を担えているのだろうか?
家庭犬であれば、即刻、別れに繋がる問題ではないのでしょうが、
安全な歩行を目的としているアイメイトにとっては、考えないで
過ごせる問題では無かった様です。
KEIRUは見かけは元気そうでした。相変わらず食欲も旺盛で、8歳に
しては、無邪気によく遊んでいました。
けれど、薬の服用が続いていましたし、頻尿になり、血尿があったり、
残尿感を持っている様子がわかるようになってきました。
調子が良くなったり、悪くなったりで、一喜一憂の日々が続きました。
そして、たくさん悩んで、KEIRUの体を考えて、
引退させることになったのです。

その話を山本くんから聞かされて、KEIRUを抱きしめて泣きました。
話す山本くんも、顔を歪めていました。多分、もう何度も何度も
涙を流した後だったと思います。
KEIRUは、どこに行くの?
山本くんは、KEIRUが居なくなったらどうするの?
考えなくてはいけないことがたくさんありました。
一つ一つ、しっかりと考えていかなければならない問題でした。
いろいろな葛藤がありました。
山本くんがKEIRUの引退を決意してから、結論が出るまでに
10日くらいだったでしょうか?
毎日毎日、KEIRUの行く末を考えて、泣いてばかりいました。
私が泣いてどうするの!って思ってもダメ。
ちゃんと決まらないと、どうにもできなかったのです。

そして・・・
山本くんは、しばらくは白杖生活に戻ることになりました。
KEIRUは、山本実家で暮らせることになりました。
何度も寝泊まりしたことがあり、KEIRUを愛する人たちに囲まれた場所、
山本くんも、私も、これからも会いに行ける所でKEIRUは過ごすことに
落ち着きました。
幸い、近くに獣医さんもあり、KEIRUのことを診てもらえます。
KEIRUの病気は、しっかりゆっくり治療すれば、治る可能性があることも
わかりました。
KEIRUが元気で居てくれること、それが一番です!
そう思って、今、リハビリしているのが、山本くんと私です・・・。(^_^;)
白杖での歩行に戻らなくてはならない山本くん。
私としては、これも心配です。
そして、KEIRUの居なくなった山本家は、かなり寂しいのです・・・。
遊びに行くと、ワーイ!ワーイ!と大歓迎してくれたKEIRU。
ご飯を食べていると、トトトト・・・とひょっこり顔を出すKEIRU。
パソコンをしていると、わざわざ前を通って邪魔をするKEIRU。
オンブして甘えてくるKEIRU。
ああ〜。リハビリには時間がかかりそうです〜。

最後になりましたが、このHPは、KEIRUの引退と共に閉鎖を
考えましたが、これからも取材が可能になりましたので、細々と
続けさせていただくことにします。
また、KEIRUの新しい家は、本屋さんです。
つまり、KEIRUは盲導犬から「看板犬」に転職したようなもの。
ですから、引退ではなく、卒業だと考えようと思っています。
KEIRUは、看板犬としても、きっと活躍してくれるでしょう!
たくさんの人から愛されて、これからも幸せに元気に過ごして
欲しいと思います。
現役KEIRUを見守ってくださったみなさま、お世話になったみなさま、
本当にありがとうございました。




新発見

2/2/'04up!

今年も、お正月を、山本くんの実家で迎えたKEIRUでした。
一緒に迎えるお正月も6度目となりました。
でも、初めての出来事があったのです!
それは・・・。

KEIRUは、コタツに入り仰向けで横になっている山本くんの
お腹の上に顎を載せて、クークー眠っていました。
第三者の私は、いつもながらに、微笑ましく見守っていました。
すると、KEIRUが寝言で吠え出したのです。
顎を載せたまま「ブゥ〜」とか「ウォンウォン」と盛んに吠えています。
山本くんは、おもしろくて、ケラケラ笑っていました。
腹筋が震えてKEIRUも上下に動いています。
それでもまだ眠り続けているKEIRUでした。
「お腹の上で寝言を言うこと、よくあるの?」って訊ねると、
初めてであると教えてくれました。
山本くんのお腹を、完全に枕だと思って、リラックスしている証拠ですね。(笑)

それから、もうひとつの新発見!
KEIRUの病状はまだ完治していません。毎週の様に獣医さんの元に
通う日々が続いています。
山本くんの負担を労うつもりだったのかもしれませんが、
獣医さんが「この犬は本当に頭がいい犬だねぇ。」とおっしゃったそうです。
いつもこの獣医さんに爪を切ってもらっているのですが、
指先の爪を切ると、KEIRUは次の指を自ら持ち上げるのだそうです。
まるで「次はこの指ね。」とでも言うかのように。(^^)
いつもは足を触られるのを嫌がるKEIRUです。
そんな技を持っていたとは全く知りませんでした。
そのヒョイと持ち上げるところを見てみたい〜!
そう思ってKEIRUの足を触ろうとすると、すごぉく嫌な顔をして
引っ込めてしまいました・・・。(^_^;)
パピー時代からお世話になっている獣医さんには、安心して任せて
いるのかもしれませんね。
そして、その指をヒョイと持ち上げる技が、どの程度の技なのか
わかりませんが、アイメイトの爪をたくさん切って来られた獣医さんが
珍しく思うのですから、かなり珍しいのかもしれません。
そして、通院は早く終わって欲しいですが、毎週会える獣医さんは、
KEIRUにとって大事な人の一人なのでしょう。

KEIRUに「頭がいいんだって!良かったね!」と言うと、
「バンザーイ!」「バンザーイ!」と飛び跳ねて、そのまま私の背中に
オンブしてきました。(*^^*)



知ってしまった?

11/9/'03up!

夏が過ぎて季節はすっかり晩秋へと移り変わっていました。
KEIRUは誕生日を迎えて8歳になりました。
かなり熟した年齢のはずです。
体調の方は、夏から、またあまり芳しくないようで、
通院が続いています。
早く元気になってと、そればかり祈る日々です。
そんな心配をよそに、KEIRU本犬は相変わらずのお調子犬です。
9月には、桃家に初めて単独でお泊まりを体験しました。
山本くんと離れたのは去年の夏以来のことです。
その時は協会に預かっていただいたので、まあ離れたとは言え、
里帰りしたようなものでした。
民家(笑)に、KEIRUだけで泊まるのはどうなのか???と
とても心配していましたが、ぜんぜん平気!
KEIRUは寂しさで打ちひしがれることも無く、すぐに桃家に順応して
くれました。
「ああ、ラブラドールってこういう犬なんだ。」と改めて気づかされ
ました。
それでも、2晩のお泊まりの後で、山本くんが迎えにくると、
「おかえり〜!待ってたよ〜!」とシッポブンブンで去っていきました。
寂しかったのは、私の方かもしれません。(笑)

前置きが長くなりました。
今日のお話は、KEIRUの食い気の話です。(^^)
KEIRUはリンゴや梨が大好きなのは、既に有名なところですが、
「みかんは食べないんだよね〜。」と山本くんが言いました。
それは、リンゴと梨をみんなで食べようとしていた時のことでした。
目の前にリンゴも梨もあるKEIRUは、目の色が変わっています。(笑)
私は、皮を剥いていました。
山本くんは、剥き終わるのが待ちきれないのか、そばにあったみかんを
つまみながら、私に見せてくれました。
「ほら、食べないでしょ。」と。
KEIRUは、柑橘系の匂いがきらいなのか、目を背けました。
「本当だねぇ。食べないんだねぇ。」と私。
それで終われば良かったのですが、山本くんは「どうして食べない
んだろうねぇ。○○ちゃんちの子も食べないらしいよ。」などと言って、
再びKEIRUの鼻先にみかんを一房差し出しました。
すると、なんとKEIRUは「ペロリ」と食べてしまったのです!
「ええ〜〜っ!?食べた!?」
もう一度出すと、また食べました。
KEIRUの辞書の『美味しいもの』に「みかん」が書き加えられてしまった
たのでしょうか?(^_^;)
それとも、梨やリンゴが食べられることでテンションが上がっていて
ドサクサのうちに食べてしまったのでしょうか?

続編をお楽しみに・・・。(^_^;)



自動配信希望

9/3/'03up!

ポストが移設されていたのがわからなかった話を書いていて
思い出したので書いておくことにします。
そう。お店屋さんの「臨時休業」も困るらしいです。
最終的には、どうやってもお店に入ることが出来ないので
「やっていないんだな。」と知る事となる訳ですが、
パッと見て判断できないので、KEIRUに何度も「ゴー!」という
指示を出して確認して行くのです。
まあこれも、ユーザーとしては当然の確認の仕方ですから
すごく苦になってはいないかもしれません。
では、なぜここに書いたかと言いますと、それは、山本くんが
よく行くラーメン屋さんが、よく臨時休業するからです。
「またやっていなかったんだ・・・。」と山本くんから聞かされることが
多いのです。
それは、行ったのにやっていなかった残念さもあるでしょうが、
何よりも、そこのラーメンを食べる気持ちになっていたのに、
食べられなかった残念さが大きいのではないかと思います。
なので、私は提案しました。
「臨時休業の日をメールで配信してもらうようにすれば?」と。
バリアフリーの一環として、良いサービスだと思いませんか?
バリアフリーというのは、みんなにとってのバリアフリーです。
常連さんになって「ここのお店の臨時休業の日が知りたい!」と
思ったなら、登録できるシステムがあっても良さそうな気がしました。
食いしん坊で横着者故の考えでしょうか?(^_^;)




無いっ!

9/1/'03up!

山本くん&KEIRUと、山本くんの近所のお店に食事に出かけました。
そのついでに、いつものように郵便物を投函しようと思った山本くん
でした。
KEIRUに「ポスト」という指示を出しました。
もう、何度も何度も通ったポストです。
ベテランKEIRUは「はいよ〜。」という感じで案内しようとしました。
山本くんも、そのKEIRUの指示に従ってお決まりの動作で完了しようと
思ったのです・・・が・・・・。
ポストが無いのです!
何と、ポストは歩道の反対側に移されていました。
その移動距離は3メートルも離れていません。
それでも、急に無くなると捜すのが大変なんですよね。
山本くんは「桃の居る時にわかって良かった。」と言っていました。
それはなぜかと言うと、その後のKEIRUの動きでわかりました。
KEIRUに「ポスト」と指示を出すと、どうしても元にあった辺りに
案内しようとするのです。
KEIRUにとってポストは、その辺りの箱ということで、人間のイメージする
目立った存在では無かったのです。
山本くんは、「他所の土地でポストを捜すとなかなか見つけられないので、
そんな事だろうと思った。」と特に驚いた様子はありませんでしたが、
それでも、日常的に使うものが急に変わるというのは大変な事なのだと
痛感しました。
盲導犬と歩くというのは、ユーザーが頭の中に地図を持っていることが
いかに大切かということがわかりますよね。
今回、山本くんの頭の地図は、新しい場所にポストが書き換えられました。
KEIRUも練習したので、覚えたかもしれません。
次はきっとすぐに見つけられることでしょう。
そう。盲導犬ユーザーの日々は、こんなことの繰り返しなのかもしれませんね。
お互いが力を合わせて歩いているのです。(^^)




KEIRU風、意思表示

5/1/'03up!

ワンコと暮らしている友人から、「朝は、両前足で布団の上から
ガシガシされて起こされる。」とか「顔をペロペロされる。」などと
聞くことがあります。
KEIRUは、山本くんが寝ていれば、「まだ寝ていていいのね。」って
感じで、一緒になって眠っているらしいです。(^^)
協会も、よくぞ、そこまで見抜いてパートナーにしてくれたものです。(笑)

ところが、そんなKEIRUに異変が起きたのです!
何がきっかけかと言うと、それは食事の回数でした。
最近、食事の回数を1日1回から、1日2回に変えたのでした。
食いしん坊のKEIRUの事ですから、いくら何でも空腹には耐えられない
のでしょう。
朝、食事の時間が迫ってきている時に、まだ、山本くんが眠っていると、
ブルブルッと身震いをしたり、バタっと音を立てて座ってみたり、
それとなく起こそうとするらしいのです。
「起きてよぉ〜!って起こせば良いのにね。」なんて山本くんは
言っていますが、そんなKEIRUの様子がおかしくて可愛くて起きてしまう
みたいです。
KEIRUは、普通に起こすよりも効果があると思っての作戦なのでしょうか?(笑)
それは本犬に聞いてみないとわからないことなので置いておくことにして。
KEIRUは、「それとなく意思表示する」タイプみたいですね。
山本くんや私が食事しているテーブルのそばにやって来ては、
バタッといつもより大きな音をさせてダウンしてみたり、
寝返りを打ってみたり、聞こえるようなタメ息をついたり。(^^)
「見ているのは辛いだけなんだから、来なければいいのにねぇ。」と
言いながらKEIRUを見てみると、眉間に皺を寄せて寝たふり
しているのです。
(寝ていないのがミエミエです。)(^^)
おねだりするのはいけない事、そうわかっているからの行動なのでしょうね。
KEIRUの賢さには関心させられます。
そして、賢いにも関わらず、ちょっとは意思表示したいという
おちゃめな所にも、ますますメロメロになってしまいます。

多分、盲導犬、家庭犬に関わらず、ワンコたちによって、
意思表示の仕方が違うのでしょうね。
みなさんの知っているワンコたちはどんなことしますか?(^^)




今年も、八重桜の頃

4/17/'03up!

今年も八重桜の咲く季節になりました。
八重桜を見ると思い出すことがあります。
それは、KEIRUが山本くんの家にやって来た時の事です。
もう、あれから5年の月日が過ぎてしまいました。

私がKEIRUと初めて会ったのは、5年前の4月のはじめだったでしょうか?
アイメイト協会にて泊まり込み訓練をしている山本くんの所に、
面会に行ったのでした。
「突然、会いに行って、山本くんを驚かそう!」と、
いつものいたずら心で会いに行きました。
そしたら・・・・。
何と、面会日は、日曜日(だったかな?)に決まっているとのことで、
その日は、面会できる日ではなかったのです。
あ〜あ。(^_^;)
そう思っていたら、アイメイト協会の方が、特別に許可して下さいました。
(あの節は、本当にすみませんでした。)
「今、山本さんは訓練に出かけています。もうすぐ戻ってくると
思いますが、声をかけたり、体に触れたりしないで下さい。」と
言われて、訓練が終わるのを桃旦那と一緒に待つことにしました。
「早く帰って来ないかなぁ・・・」「まだかなぁ・・・」
何度も、そんなことを言いながら、首を長くして待っていました。
結局、協会の建物の前の歩道にまで出て、ガードレールに腰掛けて
「どっちから来るんだろう?」とキョロキョロしていました。
どのくらい待ったでしょうか?
そのうちに、犬を横に連れて帰ってくる人の姿が現れました。
「来た!?」と立ち上がりました。
残念ながら、山本くんではありませんでした。
でも、生の盲導犬を見るのは初めてでしたから、感動したのは
言うまでもありません。
その後、また、もう一組のペアを見送って・・・
大きい男の人が来ました!
今度こそ、山本くんでした!
事前の電話で「ぼくのパートナーは、イエローラブの雄で、
名前はKEIRUというんだ。」と聞いていましたから、
脇に居る犬がKEIRUなんだと思いました。
声をかけたい衝動を押さえ、山本くんとKEIRUを見守りました。
30センチも離れていない所を歩いて行きましたが、山本くんも
KEIRUも、気付く事無く通り過ぎ、どこかの部屋へ消えて行きました。
何故か通り過ぎるまで息を止めていた桃でした。(^_^;)
初めて見たKEIRUは、想像していたよりも、大きくて、
アイラインがくっきりとした男っぽい顔の犬でした。
その時は、もう、それ以外に何も考えられないくらい、
胸いっぱいでした。

しばらくすると、協会の方が、「今日の訓練が終わりましたので、
山本さんのお部屋にご案内します。」と連れて行って下さいました。
部屋に入り、山本くんに「来ちゃった!」と言うと、
山本くんは元気そうに笑っていました。
そして、KEIRUは・・・
ハウスに繋がれていましたが、チェーンがちぎれるんじゃないかと
思うくらい喜んで飛び跳ねているのです。(^^)
シッポもブンブン、全身で喜びを表しているのがわかりました。
さっき、訓練で、目の前を通り過ぎて行った姿とは別犬でした。
すごい元気な犬なんだ!
そして、人懐っこい犬なんだ!
第一印象のKEIRUは、嘘も偽りもない、KEIRUらしいものだったのでした。

会いに行ってしまったことで、山本くんとKEIRUの卒業の日が、
一段と待ち遠しくなりました。
待っている間、インターネットを駆使して盲導犬のことや、
ラブラドールのこと、などなど、たくさん調べました。
当時は、まだ盲導犬のサイトというのも、ほとんど ありませんでした。
だからと言って、自分が、盲導犬のサイトを運営することになろうとは、
微塵も思っていませんでした。(^^)

待ちに待って、山本くんたちが無事に合格して卒業できたと
聞きました。
そして、その翌日に、山本家を訪れていたのは言うまでもありません。(^_^)
やっとやっと、私も一緒に歩くことが出来ました。

その時歩いたのが、八重桜の道だったのです。





ジャーっ!

10/28/'02up!

きちんとしたご報告が遅れましたが、KEIRUの病気は、
すっかり良くなりました。(^^)
お薬も、病院通いも無くなりました。
お医者様から「良くなりました。」と言われた後のKEIRUは、
見違える程、元気になりました。
まず、私が遊びに行った時の出迎え方が違うのです。
「そう言えば、前はこれくらい騒いでいたんだっけ?(^_^;)」と
改めて気付きました。
年齢を重ねて落ち着いてきたのかと思っていたら、
そうでは無かったのですね・・・。
それから、不思議な事に、フードを食べた後の涙も復活したのです。
具合の悪い時には涙の存在を忘れていましたが、
近頃は、大粒の涙をポロリと流して食事に感激(?)しています。

さて、今日は、そんなKEIRUが久しぶりに我家に遊びに来た時の話です。
KEIRUは、我家に来ると、旦那の挑発にガンガン乗って、とんだり跳ねたり
大騒ぎです・・・。
挑発する旦那が悪いのです。KEIRU、ごめんね。
そして、山本くんがトイレに入ると、案の定、捜索の旅に出ました。
トイレに入っていることがわかって、KEIRUは、トイレのドアの前に
座り込みました。耳を前に向けて、注意深く様子を伺っています。
しばらくして、「ジャーっ」とトイレの水が流れる音がしました。
すると、KEIRUは、ダウンしたまま、シッポを左右に振り始めました。
KEIRUには、ジャーっの音がトイレの終わる音だとわかるのですね。
そりゃそうですよね。
山本くんとKEIRUは、外出先ではトイレにも一緒に行く仲なのですから。(^^)
まさか男子トイレに同行する訳には行かない桃には、知らないことでした。




KEIRU爆睡

9/4/'02up!

山本くんがアメリカから帰ってきて、KEIRUも家に無事に帰ることが
できました。
病院の検査では、KEIRUの病状も少しずつ良くなっているとのことで
お薬が減らされたそうです。
私も、会いに行って元気そうな姿を見て安心しました。

KEIRUは、とにかく嬉しそうでしたよ。
山本くんとのプロレスも、微笑ましいくらいしあわせそうに見えました。
そして、山本くんの仕事が終わるのを待っている時も、いつもなら私のことは
そんなにかまってくれないのに、今日はちらちらと気にして くれました。
ちょっと嬉しかったです。
「もう、帰ってきたから大丈夫だよ。」と声をかけました。
あと、山本くんがそばに居ると、KEIRUは良く眠っていましたねぇ。
きっと、安心したのでしょうね。(^_^)

そうそう。協会にKEIRUを迎えに行った帰り道、とても楽に歩いて
帰って来られたそうです。
山本くんにとっても、KEIRUにとっても、お互いの存在の大切さを
痛感できた10日間だったに違いありません。




耐えられるかな・・・。

8/25/'02up!

この夏は、山本くんとKEIRUにとって、あまり楽しい夏では
なかったようです。
夏のはじめの頃から、KEIRUの体調があまり良くないからです。
夏バテなのか、それとも別の病気なのか、まだ特定できていません。
治療を続け、なるべく疲れるようなことは避けさせています。
KEIRUに会うたびに、「がんばれよ〜!」と声をかけています。

さて、今回、耐えられるかどうか心配しているのは、恒例のアメリカ
旅行のことです。
何と、今回は、KEIRUはお留守番をすることになったのです。
スタッフという立場上、どうしても参加を取り止めることが
出来ない山本くんは、ドクターと相談して、KEIRUを置いて行くことに
決めたようです。
KEIRUは、協会で預かって頂ける事になりました。
1週間程の旅行ですが、山本くんとKEIRUが離ればなれになるのは
初めてのことです。
あんなにベッタリと密着している二人です。大丈夫でしょうか?
私としては、KEIRUに携帯電話を持たせたい気分です。(^_^;)
若しくは、時々、協会に電話をして「KEIRUを電話口にお願いします。」と
言いたいくらいです。
私でさえもこんなに心配なのですから、山本くんの気持ちは如何ほどでしょう?
明日、KEIRUを預けに行くらしいので、明日の夜は独りで眠らなくては
なりません。
「枕を濡らすぞ!」と、からかって帰ってきましたが、本当に濡らすのでは
ないかと心配です。
KEIRUも、かつて過ごした協会ですが、大丈夫でしょうか・・・。
体調が弱っているだけに、心配です。

病気も寂しさもハネ飛ばして、1週間後にはより逞しくなっていますように。
KEIRUの病気が早く良くなりますように。




お互い様

5/23/'02up!

近頃の日本では、「お互い様」という言葉が使われなくなってきている
そうです。
自分さえ良ければ・・・
という、自由を履き違えた「利己主義」が氾濫してきているのです。
おっと、何を言いたかったかと言いますと、
昨日、やっと「障害者補助犬法」というのが成立することになりました。
これは、盲導犬、聴導犬、介助犬の同伴をホテルやレストラン、デパート
交通機関が拒むことを禁じる法律です。
これによって、公共施設、公共交通機関では、今年10月から、
宿泊施設や飲食店は来年10月から、やむを得ない理由が無い限りは
同伴を断ることができなくなるというものです。
ユーザーのみなさんにとっては、待ちに待った法律なのだと思います。
ユーザーに同伴する機会の多い私にとっても、ちょっと強気でプッシュできる
ようになるという意味では、とても有り難いことだと思います。(^_^;)
話を元に戻しますが、法律というのは、みんなが守ることで成り立って
行くものです。
障害者補助犬法でも然りです。
受け入れてくれる機関だけに強いるのではなく、受け入れてもらう側の
ユーザーも、しっかり守らなくてはならないということです。
ユーザーとして守ること。それは、公の場でしっかり振る舞える能力で
あったり、気持ちであったりすると思います。
安心して受け入れてもらえるワンコ&ユーザーであることが大切だと
思うのです。
権利だけを主張して、自分の義務を果たさないってことにだけは
なって欲しくありません。
もしも、私がそういうルールを守れないワンコを見かけたなら、
「良くないですよ。」って注意できる人でもありたいと思いました。




ゴールデンのお通り〜!(^^)

5/9/'02up!

山本くんが歩いていた時に、聞こえてきたそうです。
「横をゴールデンが通ります!」って。(^^)
山本くんの近所は、犬を飼っている人が大変多く、道で出会う機会が
たくさんあります。
フレンドリーな犬も居ますし、ガウガウ犬も居ます。
それも、ある意味では、いろんな出会いです。
みんなが声をかけてくれたらどうなるでしょうか?
「小さなミックス犬がいます。臆病です。」とか、
「元気な柴犬が居ます。しっかり捕まえています。」とか
「黒ラブのパピーです。」とか。
みんながみんな、声をかけ過ぎると、大事な音(情報)を
聞き逃してしまう事もありますから、考えものですけれど、
ゆったりしていると思われる時などは、
そういう形で新しいコミュニケーションが出来そうですよね。(^^)

あと、散歩中に、突然吠えられるのは大変ビビリます・・・。
目が見えている場合は、「あ、犬が近付いているな。」というのが
わかりますが、盲導犬ユーザーの場合は、他の犬にも動じないように
訓練してある盲導犬と一緒なので、どんどん近付いて行きます。
もしも、遠くからでも、「犬が左に居ます。」などと教えてくれると
心の準備をすることが出来るかもしれません。
いや、そういう心遣いの出来る人の連れている犬だとわかることが
安心に繋がるのかもしれませんね。

犬とお散歩する機会のあるみなさま、『もしも盲導犬と出会ったら?』という
機会を想定して、愛犬のキャッチフレーズを考えてみませんか?(^^)